手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙~┃喜多川 泰【著】まとめ・感想—就職の大切な考え方を教えてくれる

小説

何のために働くのか。どうして就職するのか。働いてどうしたいのか。
恥ずかしながら、社会人歴10年になってもなかなか自分なりの答えが見つからず仕事について悩んでいた時、この本を読みました。

この物語からは、「働く」という基本的な考え方について、主人公と手紙屋に気づかせてもらった、そんな感想です。


手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙~

 

はじめに

学生時代の就職活動を思い出したり、現在の仕事や今後の転職の可能性について考えながら読んでいたのですが、そもそも就職って考えなきゃいけないことが多すぎると思うんです。

学生時代から将来やりたい仕事がはっきり決まっている人なんて珍しいと思います。

授業にはそれなりにちゃんと出て単位も取って、バイトしたり、友達と飲み会行ったり、カラオケで朝まで遊んだり、楽しく大学生活過ごしていたらそれでよかったのに、

3年生の夏頃から一気に周りの空気が“就職”モードになって焦る。

どの業界・職種がいいのか?
どんな会社で働きたいのか?
3年後・5年後・10年後のキャリアビジョンは?

等、色々なことを考えるようになるけれど、学生時代を人生の「モラトリアム」としてしか過ごして来なかった私は、何も分からず迷ってばかりでした。

社会人になった今でもなお、

「自分はどこに向かっているのだろう」
「何のためにこの仕事するんだろう」
「5年後、10年後、今よりちゃんと成長できているんだろうか」

と、自分の仕事について漠然とした不安を感じることばかりです。

 

小説を読んで~学び・気づき・感想

この小説から私が学んだことは、主に次の3つです。

✅大切なことは「多くの人から必要とされ続けること
✅どの船に乗るかではなく「何のために航海するか
✅才能もセンスも何もしなければ開花しない

大切なことは「多くの人から必要とされ続けること」

就活サイトや転職サイトを見ていると、魅力的な会社がたくさんあって見ているだけでワクワクします。
会社の規模、知名度、業界、職種、年収、福利厚生、

求人票に書かれている見た目の条件にはパっと見惹かれるけれど、いざ「なぜこの会社、仕事を志望するのか?」と聞かれると答えに迷います。

なぜかと言うと、働く目的を考えられていないから。

働く=お金を稼ぐこと
働く=いい会社に入ること

就活生の頃、私はこのように考えて“会社選び”をすることに必死でした。

一見間違いではないのかもしれないけれど、大切なことはもっと本質的なところで「多くの人から必要とされる」ために働くのです。

会社は世の中から必要とされるために事業を行い社会に貢献していきます。その目的を叶えるために、会社は同じ目的に向かって働いてくれる仲間を募集します。

つまり、働くことは「どの会社に入りたいか」「どのくらい収入がほしいか」「どの会社に入れば幸せになれるか」のような、自分目線で選ぶものではなく、

自分は会社で何ができるのか、何を目指して働くのか、「世の中が求めること」を念頭に考えることが大切なのです。

どの船に乗るかではなく「何のために航海するか」

世の中から必要とされ続ける仕事をするために、会社選びでは、「どんな目的で事業を行っているのか」に共感できるかどうかが大切です。

ただ会社に所属して、給与をもらって安定した生活を送ることができても、目標や思いがなければ、いつまでも「これでいいのかな」とモヤモヤした思いは消えません。

求人を見ていると、どうしても目先の「給与」や「知名度」「安定性」等が良く見えてしまうものです。

しかし、目先のニンジンに飛びついていては「あの会社いいな」「こっちの会社もいいな」と目移りしてしまい、本来の働く目的を見失ってしまいます。

どの会社に入るか(どの船に乗るか)ではなく、どの目的に向かって事業をしているのか、企業理念や事業内容に共感できるかどうかをしっかり見ることが大切です。

才能もセンスも磨かなければ開花しない

自分は何に向いているのかを知ろうと、適性診断をする人も多いと思います。

診断テストは参考にはなるけれど、将来を保障するものではありません。
適性のある仕事であっても、才能やセンスに胡坐をかいて努力しないのでは成果はでません。

逆に、多少適性がなかったとしても、「多くの人から必要とされ続ける」ために情熱を持って努力できれば、いつか結果に結びつき成長になります。

向き不向き、才能やセンス関係なく、ただ情熱を持って行動し続けるからこそ、出来ないことが出来るようになって成長できるんです。

私は趣味でランニングをしますが、どんなに高性能なシューズでも、使わずに箱に入れたまま放置すれば、劣化します。
しかし、安いシューズでも、目標に向かって情熱を持って走り続ければ、着実に走力はついていきます。

才能やセンスに頼るのではなく、「こうなりたい」と目標を持って行動をつづけることが大切です。

 

おわり

働いて生きていくためには「必要とされ続ける」こと、そのために自分自身も情熱を持って目標に向かって行動し続けること。

「働く」上で基本的で大切なマインドを教えてもらえました。

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