子どもの頃、実家で犬を飼っていました。書店の平積みで見つけ、犬と人間のハートウォーミングな話かなと思ったのと、直木賞受賞作とのことで気になって読み始めました。
あらすじ
1匹の迷い犬が、人生に悩み傷をかかえる人間たちもとに姿を現した。犬と過ごすようになり穏やかな気持ちを取り戻していく人間たちだが、犬は自分の本当の家族を求めてずっと旅を続けていく。旅の途中でさまざまな人間たちの心を救う一方、無事に家族を見つけることはできるのか。そして、犬を通じてつながる不思議な縁とは。
小説を読んで~気づき・学び・感想~
子どものころ、公園で子犬を拾って飼いはじめたことが2回あります。1回目の子も2回目の子も偶然の出会い。段ボール箱に1匹ぽつんと残っていたところを発見し、連れて帰ったんです。
もう何年も前の思い出だけど、一緒に過ごしていた十数年間はたくさん私たち家族を癒してくれました。その時のことは今でもずっと覚えています。
犬や猫などの動物を飼ったことがある人ならきっと共感できる、犬と過ごす癒しや喜び。
悩み傷つくこともある人生だけど、そんな時に犬がそばにいてくれるだけで、心穏やかに感じられたものです。
友達と学校で喧嘩して落ち込んでいた時も、思春期に親に怒られて不貞腐れていた時も、失恋して泣いていた時も、
人間のエゴかもしれないけれど、飼っていた犬に癒しを求め、犬は私に優しく応じてくれました。
犬とは具体的な言葉を交わすことはできないけれど、私たち人間の考えていることや感情を理解してくれているのか?と思うくらい、不思議な行動をすることもあります。
犬と人間が出会い、ともに日々を過ごして気持ちを通わせていく様子、人間が成長していく様子が温かく感じました。
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